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 医科・診療報酬改定アンケート 結果 
 今次改定をどう思われますか?
  -アンケートに寄せられた意見を紹介します
 2022年度診療報酬改定は、コロナで疲弊する医療機関に配慮して最小限の内容で行われるとの予測もありましたが、蓋を開けてみると、過去の改定を上回るボリュームで実施されました。一見、一般開業医には関わりの少ない内容に見えますが、「オンライン初診の新設」や「リフィル処方の導入」、「新興感染症を想定した感染対策への評価」など、今後の医療提供体制に影響を与えるものが少なくありません。
 こうした改定を協会会員はどのように受け止めたのでしょうか。4、5月に実施した診療報酬改定アンケートから、自由意見欄に寄せられた意見を紹介します。(編集上、一部文言を変更したところがあります)

開業医レベルでできる、良質な医療が何かを考えているのでしょうか?(70代・内科開業医)


● かかりつけ医の加算等は患者負担増が大きすぎるため、算定していないところが大半だと思います。初・再診料の増額が必要だと思います。あと、消費税は除外してほしいです。(40代・内科開業医)

● リフィル処方の撤廃。継続なら、初診、再診料の大幅な増額。今回のパンデミックでは中小病院の余力のなさで対応できなかったので報酬の増額をして有事でも対応できるようにしてもらいたい。わからないように加算、加算などでなくて、恒久的に改正をしてほしい。ジェネリック会社の不正がありながら公にならず、罰則もなく、どこの会社が不正したかもわからない異常な状況でまだ、ジェネリックを推進する理由はなにか。(50代・内科開業医)

● 光熱費や固定費が上昇しており、診療報酬の上昇がないため、現状では経営が苦しくなると予想されます。(40代・泌尿器科開業医)

● 単価が安すぎる。(60代・内科開業医)

● オンライン診療と、コロナ診療関連が中心で、当院にはあまり関係ないようだ。(70代・内科開業医)


リフィル処方は無診察投薬の禁止という医師法に矛盾した制度であり、万が一副作用と思われる症状が出た場合に、薬剤師が判断できるとは思えず、全く理解できない制度と思う。(50代・皮膚科開業医)


●なぜリフィルをOKしたのか意味不明!!(50代・内科開業医)

● リフィル処方は医師のコンセンサスを得ず、強引に導入したもので、もっと吟味して導入するか決めるべきだった。具体的な運用の例も呈示すべき。はっきりするまではリフィル処方はしない予定。(60代・内科開業医)

● リフィルは廃止してほしいです。(40代・精神科開業医)

● 3月初めにベンダーにオンライン資格確認導入を申し込んだが、しばらく先と返事された。もっと早く申し込めばと後悔しています。「リフィル」がすごいインパクト。避けては通れない。ただ、どう扱うか悩ましい。(40代・内科開業医)

● リフィル処方箋は医療の現場を破壊する愚行であり、許しがたい。感染対策とオンライン資格確認がほぼ同じ評価というのが理解しがたい。(30代・内科開業医)

● 感染症専門医であるので、かえって小さな医院では感染対策の加算の条件をクリアするのは難しく届け出るつもりはないです。(60代・内科開業医)

● 外来感染対策向上加算は算定要件が多く、複雑である割に点数は低く、今は算定していません。(60代・内科開業医)

● 「感染対策向上加算1」を算定できる病院の基準が厳しくなったせいで、コロナ患者を受け入れて尽力してくださっている病院には大きな減収になりました。また、開業医も外来感染対策向上加算・連携強化加算・サーベイランス強化加算が取りづらくなりました。上記の基準をもっと緩和するべきです。(50代・内科開業医)

● オンライン資格確認はNTTの回線の工事を10月に頼んだのに、全く進まない。これが終わらないと次の作業に入れない。補助金の期間内に設置できるのか。(40代・内科開業医)

● 電子的保健医療情報活用加算について、①本人確認、②保険証確認はできるが、③薬剤情報、④特定健診情報は登録データがほとんどなく、初診・再診等でデータ活用ができないため、所定点数は算定できず、現実的な運用としては、マイナンバー呈示者も呈示しない患者もいずれも3点しか算定できないのではないかと考える。この情報活用加算の所定点数(初診:7点、再診:4点)がマイナンバー呈示者の方が高い点数設定になっているのは無理がある。誰もが安い3点の方が良く呈示しないのではないか?(60代・内科勤務医)


真面目にやっても経営の危機。手技料を上げて欲しいし、食事や生活指導の特殊なものについては点数が欲しい。(60代・泌尿器科開業医)


● 小児の発達障害に対する点数が低すぎる。カウンセリングも2年に限定されており、2年で終了することがない。胃薬での管理料は見直すべき(なくてもいいのではないか?時代が違う)。(60代・小児科開業医)

● 耳鼻咽喉科としては評価してもらえた改定である。これをいかに利用するかは我々の使命である。(60代・耳鼻咽喉科開業医)

● リハビリ部門の強化をお願いしたい。(40代・整形外科開業医)

● 外来を持つ診療所の在宅診療が片手間で行われているように評価されていますが、在支診に負けず真剣にやっているので残念です(今回の改定だけの話ではありませんが)。(60代・内科開業医)

● コロナ感染のため、治療なしの投薬(長期)のみの人が増えた。再診と投薬だけでは職員の雇用もできなくなるぐらいの減益。耳鼻科は長期処方しても特定疾患療養管理料のようなものがなく、困っている。科としてやっていけないのではと考える。花粉症薬も今後保険を外していこうとのことだから…。(60代・耳鼻咽喉科開業医)

● COVID-19陽性者を多数診ている診療所に対する評価が全くない。(50代・内科勤務医)

● 加算を設定して誘導し、その後加算を減点→中止のやり方になりそう。医師会主催の勉強会に参加させ、診療報酬に反映させるやり方(地域包括診療加算etc)に反対。(70代・内科開業医)

● 食物アレルギーのアレルギー指導管理表は校医への情報提供ではなく、保育士や給食担当などへの周知のため。校医とかかりつけ医が同じであれば算定できないというのは実情とはあっていないのでは?園で独自に作成している書類などは文書料を自費でとるのか?など不明点も多い。保育所には周知できているのか?(40代・小児科開業医)


診療報酬改定で加算を届け出るための手続きが煩雑で、もう少し簡素化されないものかと思います。(40代・内科開業医)


● 細かい加算点数が多い。それに伴い、施設基準が厳しいと思います。(70代・内科開業医)

● 1枚の届出書に対して、添付するものが多数あり。また、複雑すぎて困っております。様式以外のものも含め、すべての添付する書類の例や例文が必要と思われます。(50代・産婦人科開業医)

● 届出業務が面倒くさいし、理解しづらい。診察料を一律に上げてほしい。(50代・内科開業医)

●届出の手続きが煩雑な仕組みはやめてほしい。(40代・内科開業医)



(岐阜県保険医新聞2022年7月10日号)