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「国保への国庫負担引上げを」
  市町村議会に陳情書を提出

 協会は10月13日、県下42市町村の議会に対し、「国民健康保険に対する国庫負担金の引き上げを求める意見書」採択を求める陳情書と、資格証明書の交付を直ちに中止することを求める陳情書を提出した(別掲)。
 昨年協会が行った受診実態調査では、国保料が支払えずに資格証明書が交付され、受診を控えている患者の実態が浮き彫りとなった。その決定的な原因は、国保の加入構成が農林水産業者や自営業者から、所得の低い無職者、退職者に大きく変化しているにもかかわらず、国庫負担率を1984年の49.8%から2009年には25.0%に引き下げるという正反対の施策を採用したことにある。
 当会は市町村に対し、国は国民健康保険法第1条の理念に立ち返り、国保への国庫負担率を1984年当時にまで引き上げることを意見書採択し国に提出すること、また義務化を理由とした資格証明書の交付は止め、被保険者証を交付すべきであることを要請した。この陳情書に対する自治体の対応については追ってお知らせする。

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「国民健康保険に対する国庫負担金の引き上げを求める意見書」採択を求める陳情

(趣旨)
 国民健康保険法第1条では、「この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もつて社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」と定め、これを制度化したものが国民皆保険ですが、産業構造の変化や高齢化により、国保財政は大変厳しい状況となっています。
 こうした状況を受けて、国は、国庫負担金を引き上げて国保の安定運営に全力をあげるべきでしたが、1984年の国庫負担率49.8%を、2009年には25.0%に引き下げました。このため、保険料は、全国的に大幅に引き上げられ、2009年には全国の国保加入世帯の20.6%、463万世帯が保険料を滞納する事態に陥っています。当自治体も国保財政が厳しい中、尽力されているものと存じます。
 2011年は、国民皆保険が発足して50年の節目にあたります。国民皆保険の根幹である国民健康保険制度をめぐる状況を改善するため、貴議会として、「国民健康保険に対する国庫負担金の引き上げを求める意見書」(見本を添付)を採択し、関係機関に提出いただきますよう、お願い申し上げます。

※「国民健康保険に対する国庫負担金の引き上げを求める意見書(見本)」は上記とほぼ同じ内容のため省略

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資格証明書の交付を直ちに中止することを求める陳情

(趣旨)
 岐阜県保険医協会[県下で保険診療に従事する医師、歯科医師の7割が加入する保険医の団体(会員数:1,642人)]では昨秋、医師、歯科医師を対象に、患者の受診状況に関する調査を行いました。そこで判明したのは、国保料が高すぎるために保険料が払えず、自治体からは資格証明書が交付されて、必要な治療を受けられない患者が増加しているという実態でした。
 国民健康保険法は、憲法25条の理念を立法化したものであり、その第1条では「国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もつて社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」と規定しています。その趣旨に則れば、資格証明書の交付が義務化されているとは言え、保険証の交付が優先して行われるべきです。
 患者が必要な治療を受けられない実態を、地域住民の健康を守る立場にある医師、歯科医師の団体として見過ごすことができません。また、資格証明書の交付が、誰もが等しく医療を受けられる制度である国民皆保険の形骸化を招くことも指摘しておかなくてはなりません。
 資格証明書の交付を直ちに中止するよう強く求めるものです。
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(岐阜県保険医新聞2011年11月10日号)