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会長挨拶


  新しい年にあたり、会員の皆様方には心を新たに、多くの夢を胸に抱き、新年を迎えられておられることとお慶び申し上げます。
  昨年3月の大震災、津波、そして併せて起こった原発事故は被災地の方々にはその甚大さを知るにつけ、痛切なお見舞いをとしか言葉が出てきませんでした。大きな悲しみと将来への放射線汚染への不安をかかえ、この衝撃がまだ覚めやらないままに年を越え、いや今後数十年と続くでしょう。
  協会においても多くの方々の貴重な義援金を保団連を通じて被災者へ送り届けることができ、厚く御礼申し上げます。
  災害、汚染への国の対策、復興への道筋などが混迷する中、またもや首相の交代、多くの課題のある中で、私たちが望む医療の改善が遠のく不安を拭うことはできません。復興のために犠牲とするのではなく、むしろこれを機に医療の大切さを浮き彫りにさせる運動が必要と思います。
  政府の掲げる「社会保障と税の一体改革」については、国民の健康と「幸福度」を高める方向であってほしいものです。また中身が今ひとつ内容不明のTPPについても心配される日本の医療、50年以上維持してきた国民皆保険制度を崩壊させないことに注視していく必要があるでしょう。
  年末に畑村洋太郎氏の著書である「『想定外』を想定せよ-失敗学からの提言」をAudio bookで聴きました。
  当たり前のことであるが、これからも一医療人として自らの足許を見つめ、仕事を続けていきたい。
  皆様方にとっても、今年こそ良き年であらんことを願いつつ。

(2012年1月、新年の挨拶)




 協会創設から33年を通じて我々は、医科歯科開業医の要望と、国民医療向上を目指して活動を進めて来ました。しかし今の医療の実態は、我々の希望するものとの乖離を感じざるを得ません。地域医療崩壊の要因の一つである、政府の医療費抑制策の打開を第一に考え、患者が受診しやすい医療提供体制に変えなければなりません。窓口負担が高いがために受診抑制を惹き起こしている実態が昨年の受診実態調査でもはっきりしました。医療費自体も増大する一方で、3割負担が払えないために、毎月受診すべき患者の受診間隔が延びたり、薬も間隔を空け長期に服用する例もありました。これらはほんの一例ですが、経済的負担が医療制度改善を阻む要因だと感じております。
 本日は多くの来賓の方々にご臨席いただきました。このような医療の実態や、我々が今どのような問題を抱えているかご理解いただきたいと思います。
 我々は以前、「選挙で医療を変える」のスローガンを掲げ、一昨年の政権交代に繋がりました。日本の医療政策は、政治の基本的な方向付けがあってこそ成り立ちます。民主党政権もまだほんのスタートを切ったばかりであり、実のある議論でのこれからの政治を切に望みます。
 今日一日、協会活動への日頃のご批判なども承りながら総会を成功させたいと思います。本日はお越しいただき誠にありがとうございました。

(2011年2月20日、第34回定期総会にて)




 新年を迎え、会員の皆様方にとっては更なる飛躍へのスタートとして新たな気構えで臨んでおられることでしょう。
 昨年2010年は未曾有の猛暑が重なり有為転変を思わす世相というか、気忙しい一年だったようです。
 私たち開業医にとっては前年の政権交代で大幅増を望んだ四月の点数改定では全体には微増とはいえ新たなる政策を見ることもなく期待はずれでした。
 首相の交代、参議院選挙結果から見ても民主党の総選挙時のマニフェスト実現の後退は余儀なくされ、飛躍的な医療改革はとてもおぼつかない状況です。
 協会活動では、会員アンケートの「受診実態調査」で受診の中断、中止が多く見られるのが明らかとなり、中日、毎日の紙上で掲載されました。患者の受診控えを知ることで更に国保の実態を学習する必要性に至り、これも日本の国民皆保険制度の破壊につながっている一つと考えます。
 指導の問題については具体的に受けた方の実際の経験をもとに多くの矛盾点を行政指導という観点で見直しを求めて冊子「指導、監査の実際と対応」(医科版、歯科版)を発行することが出来ました。
 最近医療月刊誌日経メディカル臨時増刊号の記事で「国民の医療満足度を上げるには開業医の役割がものすごく大事」(金澤一郎日本学術会議会長)を読みました。日本の医療を支えているという自負を我々は持って医療崩壊の克服へ向けて具体的な訴えをして行かねばならないと思います。
 我が国は政治やマスコミにおける経済至上主義によって人命、健康を最も大切にするという理念が鈍麻されています。
 私たちは日常診療の崇高な任務を自覚して更に医療改革を目指して行きたいと念じています。
 皆様方にもそれぞれの夢を実現されるよう祈念して挨拶とさせていただきます。

(2011年1月、新年の挨拶)




 本日はお忙しい中、多数のご来賓の方にご臨席いただき、誠にありがとうございます。
 かつては医療行政に我々の要求がなかなか反映されない中、昨年は政権交代がありました。我々は数年前から選挙で医療政策を変えようと活動を進め、昨年には国会行動や協会で意見交換会も行い、今回の総会も、医療の大切さをご理解いただけるひとつの機会と考えております。医療崩壊の状況下で政権交代が起こったこともあり、非常に期待をしております。
 今回、我々が一番要望している診療報酬改定は、旧態依然たる決め方で、総額も引き上げられておりません。再診料も病院引き上げ、診療所引き下げには半分諦め感もあり、全体では何らか前進する面もあろうと期待しております。我々は協会の役職を務めながら、本来の仕事は患者さんと直接対置した診療行為です。患者さんの立場を常に観察し患者さんの要求を踏まえた活動をしなければなりません。
 今回の改定では、医科に地域医療貢献加算として再診料への加算が新設されます。実際にはどの医療機関も地域医療には貢献しており、このような加算が出てくることに、診療側への信頼感のなさを感じます。我々医療従事者がまじめに取り組んできた成果が、日本の平均寿命を世界一に押し上げたことであり、それらを理解した上で政治的に医療政策を良くしていただきたいと思います。
 協会はこれから一年間新しい方針に基づき、会員のために有効な活動を進めてまいります。

(2010年2月21日、第33回定期総会にて)




 明けましておめでとうございます。
 皆々様にはそれぞれに新たな希望、期待、夢を思いに新年をお迎えのことと存じます。
 予想されていたことではありますが、昨年の総選挙での政権交代は我々医療従事者はじめ大多数の国民の意向を汲んだ結果でした。
 医師不足をはじめとする医療現場の疲弊が、産科・小児科のみならず病院医療の主要な内科、外科にまで及び、救急医療を含め地域医療の崩壊は我々の足元にも強く実感されます。
 私たち「医療の改革」を求める運動が新政権の力による改善を強く要望してきた結果でもあります。
 選挙後の運動成果として以前から進めてきたレセプトオンライン義務化撤回の運動も納得できる結果となったのも会員の強い要望が実を結んだものです。
 2010年は崩壊に瀕した医療改善の「第一年」でなければならないと思います。
 また予想もしていなかった「新型インフルエンザ」の蔓延は、多くの臨床現場で混乱が生じました。国の対策の多くはワクチンをはじめマスコミ、自治体を通じて図られてきましたが、ワクチンの優先順位の決定からの接種などには疑問を感じざるを得ません。協会としても研究会活動に取り入れていきたい。
 今年は当面の診療報酬改定では大幅なプラスを、受診される患者さんの窓口負担の軽減、後期高齢者医療制度の当面の改善と廃止などが中心となるのではないでしょうか。
 新しい年が皆々様の健康と各医療機関の健全なるご発展となりますよう祈念します。

(2010年1月、新年の挨拶)




 今回の民主党の圧勝は予想以上であった。新しい政権運営で国民の要望実現に期待したい。
 協会としては1年前から、候補者へのアンケート、候補者との懇談を通じてまた政党宛のアンケートなど働きかけ、医療問題への理解を求めてきた。
 政治に対しては是々非々の協会方針の下で私どもは現在の医療危機についての各政党、候補者の持つ「医療政策」を問い、アンケート結果を「保険医新聞」に掲載、会員の皆様にお知らせしてきた。
 いま全科的に広がってきた「医療危機」への理解が政治の場においても浸透しているとはいえ、まだまだ解決への方向性や道のりは明確ではないのが現実である。
 前自公政権では出来なかった、社会保障費2200億円抑制撤回、とりわけ医療費抑制策を即刻中止するなど、新政権のマニフェストを早急、着実に実現していただきたい。
 差し当たり2010年診療報酬改定においては国民の健康と生命をあずかる我々病院、診療所の経営安定をはじめ医療界に明るい展望を示せる、合理的な大幅引き上げを新政権に期待したい。

(2009年9月、第45回衆院選が終わって)




 協会設立から31年が経ち、今年は昨夏発行の30年史を踏み台に諸活動を進めたいと思います。医療崩壊がマスコミでさかんに報道され、我々現場から見ても医療の将来の厳しさがひしひしと感じられます。協会は会員の生活を支えるとともに、医療制度改善を掲げておりますが、有効な手立てが難しいのが現状です。昨年の記念講演は、医療政策は選挙で変えないことには埒が明かないと権丈善一慶大教授にご講演いただき、1年間活動してまいりました。

 政治はさらに混迷を極めており、今年は遅くても9月には総選挙があります。昨年には候補者アンケートを実施し、今年はさらにきめ細やかな医療政策を提示しなければなりません。我々は医療担当者として、医療が抱える諸問題について医師不足から潜在的な課題にまで踏み込んだ討議したいと思います。

 本日は、協会の活動報告・方針をご討議いただき、現場の実情を踏まえたご発言で、協会活動が高まることを期待しております。

(2009年2月22日、第32回定期総会にて)




明けましておめでとうございます。
 新年を迎え、皆々様には新たな抱負で診療に、研究にお励みのことと拝察するとともに、一層の夢を実現出来る年であることをお祈り申し上げます。

 当協会においては昨年「30年史」も発行でき、役員研修会ではこれをもとに過去を振り返る中で活動を見直し今後への期待も含めて討議して参りました。

 現在世界的な金融危機、国政においても極度な支持率低下の麻生内閣が今の経済の荒波そして国民医療崩壊の危機をどう乗り切れるのかは全く不透明な新年と言えましょう。

 それでも協会の目的とする「保険医の生活と権利」と「国民医療」を守るための実効ある活動を進めるべく、2月末の第32回総会へ向けて役員一同、事務局員の協力のもとで心機一転頑張る決意であります。

 当面後期高齢者医療制度の廃止、診療報酬における外来管理加算「5分ルール」、「レセプトオンライン化」問題などを中心に取り組んでいく所存です。

 今年は総選挙の年でもあり、是が非でも「医療政策」を正面に据えた意義ある年でありたいと、そして皆様方の健康と益々の発展を祈念いたします。

(2009年1月、新年の挨拶)