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令和3年度【歯科】個別指導での指摘事項
   【歯科】 個別指導での指摘事項 (第1回)

 協会は今年も、東海北陸厚生局岐阜事務所に対し、昨年度実施された個別指導における指摘事項を開示請求したので数回に分けて紹介する。日常診療やカルテ記載を見直す際の参考にしていただきたい。

Ⅰ 診療に関する事項

1 診療録等

◆ 診療緑

○ 複数の保険医が従事する保険医療機関においては、診療の責任の所在を明確にするために診療を担当した保険医は診療録を記載した後、署名又は記名押印すること。

○ 保険医は診療録が保険請求の根拠であることを認識し、必要な事項を十分に記載すること。

○ 診療録の記載方法、記載内容に次の例が認められたので、適切に記載すること。

 ・ 診療行為の手順と異なった記載がある。

 ・ 欄外への記載がある。

 ・ 訂正又は追記した者及び日時が不明である。

○ 実際に診療を担当した保険医が、診療の都度、遅滞なく的確に記載すること。

○ レセプトコンピュータ等OA機器により作成した診療録の記載方法、記載内容に次の例が認められたので、適切に診療録を作成すること。

 ・ 診療を行った保険医が署名又は記名押印を行っていない。

 ・ 手書きで加筆する場合に、加筆に必要な空行を設けず、印字横の空欄に記載している。

○ 診療録第2面(療担規則様式第一号(二)2)の記載内容に次の例が認められたので、必要な事項を適切に記載すること。

 ・ 症状、所見、診療方針について記載がない。

 ・ 症状及び所見について記載が不十分である。

 ・ 症状、所見及び診療方針について記載が不十分である。

 ・ 症状及び所見について記載がない。

 ・ 症状、所見、診療方針について記載がない。


◆ 歯科技工指示書

○ 歯科技工指示書に記載すべき次の内容に不備が認められたので、必要な事項を適切に記載すること。

 ・ 発行した歯科医師の氏名

○ 診療録と関係書類(納品書)において、歯科技工物の製作内容について一致しない例が認められたので、保険医療機関、保険医により十分に照合、確認すること。


2 初・再診料

◆ 歯科診療特別対応加算

○ 著しく歯科診療が困難な者に該当していない場合に、算定できない歯科診療特別対応加算を算定している例が認められたので改めること。【自主返還の対象】


3 医学管理等

◆ 歯科疾患管理料

○ 明らかに1回で治療が終了し、歯科疾患と関連性のある生活習慣の状況や生活習慣の改善目標等を踏まえた継続的管理が行われていない場合に、算定できない歯科疾患管理料を算定している例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

○ 歯科疾患管理料を算定した月に診療録に記載すべき次の内容について、記載の不十分な例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 管理に係る要点


◆ 歯科衛生実地指導料1

○ 算定要件を満たしていない歯科衛生実地指導料1を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 情報提供文書に記載すべき内容(指導の実施時刻(開始時刻と終了時刻))が実態と異なる。

 ・ 情報提供文書に記載すべき指導を行った歯科衛生士の氏名を記載していない。

○ 診療録に記載すべき内容について、画一的に記載している例が認められたので、次の事項について個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 歯科衛生士に行った指示内容等の要点

○ 診療録に記載すべき次の内容について、記載の不十分な例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 歯科衛生士に行った指示内容等の要点

○ 情報提供文書に記載すべき次の内容について、画一的に記載している例が認められたので、適切に記載すること。

 ・ 指導の実施時刻(開始時刻と終了時刻)

 ・ 指導等の内容

○ 歯科衛生士による実地指導の必要性を十分考慮した上、適切に実施すること。

○ 情報提供文書に記載すべき次の内容について、記載の不十分な例が認められたので、適切に記載すること。

 ・ 主治の歯科医師の氏名

 ・ 指導を行った歯科衛生士の氏名

 ・ 保険医療機関名


◆ 歯科治療時医療管理料

○ 診療録に記載すべき内容について、記載の不十分な例が認められたので、次の事項について個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 患者の全身状態の要点


◆ 新製有床義歯管理料

○ 算定要件を満たしていない新製有床義歯管理料「2 困難な場合」を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 情報提供文書の写しを診療録に添付していない。


(岐阜県保険医新聞2022年9月10日号)


 
 【歯科】 個別指導での指摘事項 (第2回)

 協会は今年も、東海北陸厚生局岐阜事務所に対し、昨年度実施された個別指導における指摘事項を開示請求したので数回に分けて紹介する。日常診療やカルテ記載を見直す際の参考にしていただきたい。

Ⅰ 診療に関する事項

4 在宅医療

◆ 歯科訪問診療料

○ 歯科訪問診療料について、診療録の記載が不十分である例が認められたので、個々の症例に応じて適切に診療内容を記載すること。

○ 診療録に記載すべき内容について、画一的に記載している例が認められたので、次の事項について必要な事項を適切に記載すること。

 ・ 実施時刻(開始時刻と終了時刻)

 ・ 歯科訪問診療の際の患者の状態等(急変時の対応の要点を含む。)

○ 診療録等に歯科訪問診療の際の患者の状態等(急変時の対応の要点を含む。)の記載がなく、算定要件を満たしていない例が認められたので改めること。【自主返還の対象】


◆ 歯科診療特別対応加算

○ 歯科診療特別対応加算に係る診療録に記載すべき内容について、画一的に記載している例が認められたので、次の事項について個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 算定した日の患者の状態


◆ 訪問歯科衛生指導料

○ 診療録に記載すべき内容について、画一的に記載している例が認められたので、次の事項について個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 歯科衛生士等に指示した内容

 ・ 指導の実施時刻(開始時刻と終了時刻)

○ 情報提供文書に記載すべき内容について、画一的に記載している例が認められたので、次の事項について個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 指導の実施時刻(開始時刻と終了時刻)


◆ 在宅患者歯科治療時医療管理料

○ 留意事項通知に定める患者に該当していない場合に、算定できない在宅患者歯料治療時医療管理料を算定している例が認められたので改めること。【自主返還の対象】


5 検査

◆ 歯周基本検査

○ 検査結果の内容(歯周ポケット測定(1点以上)歯の動揺度)について、診療録の記載が画一的な例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。

○ 歯周基本検査について、1回しか実施していないにもかかわらず、誤って2回算定している例が認められたので改めること。【自主返還の対象】


◆ 混合歯列期歯周病検査

○ 算定要件を満たしていない混合歯列期歯周病検査を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 必要な検査のうちプラークチャートを用いたプラークの付着状況を実施していない。


6 画像診断

◆ 総論的事項

○ 撮影した歯科エックス線写真を確認できない例が認められたので、適切に整理・保管すること。【自主返還の対象】


◆ 診断料

○ 歯科エックス線撮影を行った場合に、診療録に記載すべき次の内容について、記載の不十分な例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 写真診断に係る必要な所見

○ 算定要件を満たしていない画像診断における診断料を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 歯科パノラマ断層撮影を行った場合に、写真診断に係る必要な所見を診療録に記載していない。

○ 歯科パノラマ断層撮影及び歯科用3次元エックス線断層撮影を行った場合に、診療録に記載すべき内容について、記載の不十分な例が認められたので、次の事項について個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 写真診断に係る必要な所見


7 リハビリテーション

◆ 摂食機能療法

○ 算定要件を満たしていない摂食機能療法「1 30分以上の場合」を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 診療録の記載内容等から判断して、1回につき30分以上訓練指導を実施したとは認められない。


8 歯周治療

◆ 診断等

○ 歯周病に係る症状、所見、治癒の判断及び治療計画等の診療録への記載が不十分であり、診断根拠や治療方針が不明確な例が認められたので、記載内容の充実を図ること。

○ 歯周治療の実施に当たっては、「歯周病の治療に関する基本的な考え方」(令和2年3月 日本歯科医学会)を参考に適切な治療を行うこと。


◆ 歯周疾患処置

○ 歯周病による急性症状時に症状の緩解の目的で特定薬剤を歯周ポケットに注入する場合以外で、算定できない歯周疾患処置を算定している例が認められたので改めること。【自主返還の対象】


◆ 歯周基本治療

○ 必要性の認められないスケーリング ・ ルートプレーニングを実施している例が認められたので、歯周病検査の結果、画像診断等に基づく的確な診断及び治療計画により適切な治療を行うこと。【自主返還の対象】


◆ 歯周基本治療処置

○ 算定要件を満たしていない歯周基本治療処置を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 使用した薬剤名を診療録に記載していない。


◆ 歯周病安定期治療(Ⅰ)

○ 算定要件を満たしていない歯周病安定期治療(Ⅰ)を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 歯周病安定期治療の開始に当たって、歯周病検査の結果の要点や当該治療方針等についての管理計画書を患者又はその家族等に提供していない。

 ・ 患者又はその家族等に提供した管理計画書の写しを診療録に添付していない。


◆ 歯周病重症化予防治療

○ 算定要件を満たしていない歯周病重症化予防治療を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 歯周病重症化予防治療の開始に当たって、歯周病検査の結果の要点や当該治療方針等についての管理計画書を患者又はその家族等に提供していない。

 ・ 患者又はその家族等に提供した管理計画書の写しを診療録に添付していない。

○ 歯周ポケットが4ミリメートル未満で部分的な歯肉の炎症又はプロービング時の出血が認められる状態のものに該当していない場合に、算定できない歯周病重症化予防治療を算定している例が認められたので改めること。【自主返還の対象】


(岐阜県保険医新聞2022年10月10日号)


 
 【歯科】 個別指導での指摘事項 (第3回)

 協会は今年も、東海北陸厚生局岐阜事務所に対し、昨年度実施された個別指導における指摘事項を開示請求したので数回に分けて紹介する。日常診療やカルテ記載を見直す際の参考にしていただきたい。

Ⅰ 診療に関する事項

9 処置

◆ 加圧根管充填処置

○ 算定要件を満たしていない加圧根管充填処置を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 緊密な根管充填を行っていない。

 ・ 根管充填後に歯科エックス線撮影により根管充填の状態を確認していない。


◆ 口腔内装置

○ 口腔内装置2として算定すべきものを誤って口腔内装置1として算定している例が認められたので改めること。【自主返還の対象】


◆ 口腔内装置調整

○ 算定要件を満たしていない口腔内装置調整を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 調整の部位、方法等を診療録に記載していない。

○ 口腔内装置調整に係る診療録に記載すべき次の内容について、記載の不十分な例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 調整方法


◆ フッ化物歯面塗布処置

○ 算定要件を満たしていないフッ化物歯面塗布処置「3 エナメル質初期う蝕に罹患している患者の場合」を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 初回の算定時に、病変部位の口腔内カラー写真を診療録に添付又は電子保存していない。


◆ 在宅等療養患者専門的口腔衛生処置

○ 算定要件を満たしていない在宅等療養患者専門的口腔衛生処置を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 診療録に歯科衛生士の氏名を記載していない。

 ・ 在宅等療養患者専門的口腔衛生処置を行った歯科衛生士が、当該業務に関する記録を作成していない。


◆ 機械的歯面清掃処置

○ 診療録に記載すべき次の内容について、記載の不十分な例が認められたので、適切に記載すること。

 ・ 機械的歯面清掃処置を行った歯科衛生士の氏名


◆ 暫間固定

○ 暫間固定「1 簡単なもの」を算定する場合は、同日又は他日にかかわらず1顎に2箇所以上行っても1顎単位で算定すること。


10 手術

◆ 抜歯手術

○ 抜歯手術における症状、所見、手術内容及び術後経過について、診療録に記載していない例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。


◆ 埋伏歯

○ 抜歯手術「4 埋伏歯」について、骨性の完全埋伏歯又は歯冠部が3分の2以上の骨性埋伏である水平埋伏智歯に該当する場合に算定すること。


11 歯冠修復及び欠損補綴

○ 診療録に記載すべき内容について、記載の不十分な例が認められたので、次の事項について個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 欠損補綴物の名称及び設計等の要点


◆ 補綴時診断料

○ 診療録に記載すべき次の内容について、記載の不十分な例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 欠損部の状態

 ・ 製作を予定する部位

 ・ 欠損補綴物の名称及び設計等の要点

○ 算定要件を満たしていない補綴時診断料を算定している次の例が認められたので改めること。【自主返還の対象】

 ・ 製作を予定する部位、欠損部の状態、欠損補綴物の名称及び設計等についての要点を診療録に記載していない。


◆ 歯冠形成・歯冠修復

○ 歯冠修復にあたっては、歯科医学的に必要があると認められる場合に行うこと。


◆ CAD/CAM冠

○ 硬質レジンジャケット冠を装着したにもかかわらず、誤ってCAD/CAM冠を算定している例が認められたので改めること。【自主返還の対象】


◆ 有床義歯

○ 高齢者で根管が閉鎖して歯内療法が困難な場合等、やむを得ず残根歯に対して、歯内療法及び根面被覆処置が完了できなかった場合に義歯を製作した際に、その理由について、診療録への記載が不十分な例が認められたので、個々の症例に応じて適切に記載すること。

○ 算定できない補強線を、間接支台装置として誤って算定している例が認められたので改めること。【自主返還の対象】


◆ 有床義歯内面適合法

○ 有床義歯修理を算定する際に、併せて、有床義歯内面適合法を誤って算定している例が認められたので改めること。【自主返還の対象】


◆ 有床義歯修理

○ 診療録に記載すべき内容について、記載の不十分な例が認められたので、次の事項について個々の症例に応じて適切に記載すること。

 ・ 修理内容の要点


(岐阜県保険医新聞2022年11月10日号)