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保険医新聞6月号主張

「保険でより良い歯科医療を求める」請願署名にご協力ください
 昨年度新型コロナウイルス感染拡大の影響により、患者数が減少した歯科医療機関が多かった。感染拡大は一向に歯止めがかかることなく、地域(東京・大阪・愛知・福岡)によっては、三たび緊急事態宣言が発令された。一刻も早く従来の生活や診療環境に戻ることを切に望むものである。

 現在後期高齢者の患者負担割合について、2割負担が参議院で審議されている。負担割合の引き上げにより高齢者が必要とする受診を控えることは明白であり、疾病の重症化、介護難民の増加を引き起こしかねない。そもそも医療費窓口負担が3割というのも、一般国民にとってはハードルが高すぎるのではないだろうか。「一番格差があってはならないのは医療である」という文言もある。誠に至言である。

 協会・保団連は「保険でより良い歯科医療を求める請願署名」を2007年より2年ごとに取り組んできた。コロナ禍で感染症対策として、歯科医療の重要性は広く認織されている。過去7回の署名では全国34万筆を集約し、国会に提出してきた。歯科診療報酬改定に大きな影響を与え、改定率は2008年度よりプラスに転じている。歯科改定率の推移は別表の通りである。

 2022年度診療報酬改定に向けた保団連要求(第2次案)の岐阜協会の歯科の追加要求項目として、

▼初・再診、時間外加算の医科並の引き上げ
▼根管治療を行う場合の初・再診料に含まれる院内感染防止対策費用の引き上げ
▼歯肉息肉除去の復活
▼訪問診療や指導時間要件について、歯科医師の裁量権を認めること
▼訪問診療の点数は人数に関係なく算定可とする
▼非経口摂取患者口腔粘膜処置の算定回数の制限撤廃
▼歯科衛生士の点数評価の引き上げ
▼施設基準の削減
▼か強診の一物二価の廃止
▼レセプト摘要欄の簡素化
を挙げている。

 保険医療機関にとって、診療報酬は医院経営の原資であり、経営の安定なくして良質な医療提供が担保できず、職員の賃上げもままならない。患者、国民と力を合わせて、保険でより良い歯科医療を求める請願署名を関係各位にはぜひお願いしたい所存である。

(2021-6)