Contents
Home 
会長挨拶 
保険医協会とは 
医療制度改善 
協会の主張 
診療報酬改定 
医科研究会 
歯科研究会 
その他の行事 
保団連の書籍 
役員一覧 
事務所ご案内 

決 議

第47回定期総会決議
 本年元日に石川県能登地方で最大震度7を観測した能登半島地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日でも早い復興を願うものである。

 岸田政権は、防衛費予算捻出のために増税と医療・社会保障費を切り捨てる方針を鮮明にしている。年金の実質的な引き下げなどもある中での負担増は受診抑制を加速させ、国民の健康悪化が懸念される。また、政府の社会保障削減政策は、保健所と公立・公的病院を弱体化させ、今回のパンデミックという災害に対応しきれず、医療提供体制が崩壊する一因となった。これを契機に改めて検証し、前向きな対策を講じることが急務である。

 一方で、診療報酬は2002年以降、累計で10%以上引き下げられており、今年度の診療報酬改定は診療報酬本体プラス0.88%、全体では0.12%のマイナス改定の予定であり、医業経営の原資となる初・再診料の大幅増加は望めない状況である。医療機関の経営は厳しさを増しており、国民に安全な医療を提供するには極めて不十分な改定である。また、オンライン資格確認システム・オンライン請求の導入義務化、健康保険証のマイナンバーカードへの統合・廃止も政府は強引に推し進めており、導入できない医療機関を廃院に追い込み、地域医療崩壊につながりかねない。日本国憲法では、「国は、すべての生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と国の社会的責務を定めている。我々医師・歯科医師は、国民のいのちと健康を守り、医療・社会保障の充実、地域医療体制の確立、平和で不安なく暮らせる社会を築くため、次の各項目の実現を希求する。



一 、基本診療料を中心に、診療報酬の大幅な引き上げを行うこと。

一 、新たな医療・介護の負担増計画は撤回し、窓口負担を大幅に軽減すること。

一 、オンライン資格確認システム・オンライン請求の導入義務化は中止・撤回すること。現行の健康保険証は残すこと。

一 、新型コロナの検査や診療に対する公費負担の縮小・廃止は撤回し、診療報酬で適正に評価すること。新興・再興感染症の流行に備え、保健所機能の充実など公衆衛生体制の確保に努めること。

一 、保険でより良い歯科医療を実現すること。基本診療料を引き上げ、医科歯科格差を解消すること。

一 、消費税は5%に減税すること。医療にはゼロ税率を適用し、控除対象外消費税負担を解消すること。

一 、甚大災害対策のシステムを構築し、災害復旧を発生直後から速やかに行うこと。


 以上、決議する。

2024年2月23日

岐阜県保険医協会 第47回定期総会